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カシス(Ribes nigrum L.)果汁の心身および皮膚への影響
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JPY
Abstract
現在,老化を抑えるという観点から,多くの抗酸化作用のある成分が注目されている。中でも,カシスはポリフェノールの一種であるアントシアニンを多く含み,その抗酸化作用については期待されている。今回,われわれはカシス果実経口摂取の心身への作用および安全性を検討するために,40 歳以上 60 歳以下の閉経後の女性ボランティア 22 名(年齢 53.6±3.6 歳,BMI 24.2±3.9)を対象にしたオープン試験を実施した。今回の用法用量では,カシス抽出物は抗酸化ストレス効果において,有意な変化は認められなかったが,QOL にかかわる自覚症状の一部改善,拡張期血圧の有意な低下がみられ,共通問診票の生活習慣「運動量」の変化としては捉えられていないが身体測定値のうち基礎代謝が有意に減少しており,皮膚関連問診票項目「紫外線に当たることが多い」のスコアが有意に減少していた。皮膚画像解析においても,改善効果は認められなかったが,試験期間が紫外線増大傾向にある 6 月~8 月にかかっていたこと も,酸化ストレスの増大に影響していると推察 され,今後,試験期間の時期についても考慮す る必要があると考えられた。
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/content/article/0289-8020/29110/1963