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糸球体腎炎を原疾患とする慢性腎不全モデルラットに対するテルミサルタンとベラプロストナトリウムの併用効果
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JPY
Abstract
テルミサルタンなどのアンジオテンシン I I受容体拮抗薬(angiotensin I I receptor blocker:ARB)は,糖尿病性腎症をはじめとする腎疾患の治療薬として広く臨床で使用されている。また,近年プロスタグランジン I2誘導体のベラプロストナトリウム(ベラプロスト)が糸球体腎炎や慢性腎不全などの腎疾患進行抑制に有効であることが明らかにされてきた。本研究では抗糸球体基底膜(GBM)抗体誘発腎炎を原疾患とする腎不全モデルラットを用い,テルミサルタンとベラプロストの併用効果を検討した。腎炎誘発 2 週後に,血清クレアチニンが上昇し慢性腎不全に至ったことを確認したのちに,ラットを対照群,テルミサルタン群,ベラプロスト群,併用群の 4 群に分け,薬剤の投与を開始した。テルミサルタン群およびベラプロスト群の血清クレアチニンは,溶媒のみ投与した対照群に比べて低値を示し,各薬剤が単独投与で腎機能低下抑制効果を有することが示唆された。テルミサルタンとベラプロストの併用投与群ではそれぞれの単独投与群よりさらに病態進行が抑制され,腎炎誘発 6 週後における血清クレアチニン値について,対照群に対して有意な効果がみられた。腎炎誘発 6 週後の腎組織切片においても,併用群ではそれぞれの単独投与群に比べ腎組織障害が改善されていた。以上の結果から,糸球体腎炎を原疾患とする慢性腎不全に対し,テルミサルタンとベラプロストの併用投与がそれぞれの単剤投与よりも強い病態進行抑制効果を有することが示された。
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