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慢性血液透析患者の脂質異常に対するピタバスタチンの効果
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JPY
Abstract
慢性血液透析患者では低high‒density lipoproteincholesterol(HDL‒C)血症を呈することが多い。低HDL‒C 血症は慢性血液透析患者の死亡リスク増加と関連している。ピタバスタチンは,強力なlow‒density lipoprotein cholesterol(LDL‒C)低下作用に加え,トリグリセライド(TG)低下作用,HDL‒C 増加作用をもつストロングスタチンである。今回,慢性血液透析患者にピタバスタチンを投与し,血清脂質,リポ蛋白亜分画に及ぼす影響について検討した。慢性血液透析患者28 例(男性14 例,女性14例,平均年齢65±15 歳)にピタバスタチン1mg/日を3 ヵ月間投与した。ピタバスタチン投与前後で血中総コレステロール(TC),TG,LDL‒C,small dense(sd)LDL‒C,LDL‒TG,HDL‒C,HDL 亜分画(HDL2,HDL3),アポ蛋白(Apo)AⅠ,AⅡ,B,CⅡ,CⅢ,E,レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP‒C)について検討した。ピタバスタチン投与前後でLDL‒C は121.0±25.8 mg/dL から76.4±18.7 mg/dL(-36%,p<0.01),sd LDL‒C は24.2±12.2 mg/dL から17.5±10.3 mg/dL へ有意に減少した(-28%,p<0.05)。TG,HDL‒C,HDL2‒C,HDL3‒C はピタバスタチン投与前後で有意な変動は示さなかった。Apo AⅠ,Apo AⅡ,Apo CⅡ,Apo CⅢはピタバスタチン投与前後で有意な変動は示さなかった。Apo B は93.1±18.2 mg/dL から67.3±14.8 mg/dL(-28%,p<0.01),Apo E は5.0±1.2 mg/dL から4.2±1.1 mg/dL(-16%,p<0.01),RLP‒C は7.2±4.3 mg/dL から5.2±2.4mg/dL(-28%,p<0.05)へとピタバスタチン投与前後で有意に減少した。慢性血液透析患者の脂質異常に対してピタバスタチンはLDL‒Cのみならず,動脈硬化惹起性が強いsd LDL‒Cやレムナントも低下させた。しかしHDL‒C 増加作用は認められなかった。
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