No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
アルガトロバン高用量療法の脳血管再開通メカニズムについて
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
アルガトロバン高用量療法前後でMRA により責任血管の変化を確認できた脳梗塞16例について検討し,16 例中15 例と高率に血管再開通を確認した.この高率な血管再開通のメカニズムについて,血管内皮やトロンビンならびにt–PA やアルガトロバンなど現在までに解明されている作用をもとに,血管再開通について考察した.その結果,トロンビン作用を完全に抑制するアルガトロバン高濃度を投与すると,血栓中のトロンビンで抑制されていた血管内皮がt–PA を放出し血栓を溶解すると考えた.すなわち,アルガトロバン高用量療法は血管内皮を介したt–PA 療法であると考え,そのメカニズムを提示した.さらにアルガトロバンがトロンビン活性を抑制するため,血管内皮同士がタイトジャンクションを構築し血管壁も強固となり,血管再開通時出血の危険性が極めて少なくなると考えた.そのことが,発症から24 時間以上たってからアルガトロバン高用量療法で治療した5例でも血管が再開通し,臨床上5例とも有効以上であったことを立証していると考えた.一方,t–PA 療法では血栓溶解で流出したトロンビンが血管壁を脆弱にし血液脳関門を破壊するため,出血の危険性が非常に高くなると考えられる.アルガトロバン高用量療法は血管内皮を介した間接的t–PA 療法と言える治療法であり,t–PA 療法で最大のリスクである血栓溶解で大量に流出するトロンビン活性を抑制する.したがってトロンビン活性を完全に抑制するアルガトロバン高用量療法は,脳梗塞治療法として最適と考える.
Full text loading...
/content/article/0370-8241/66090/2024