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JPY
Abstract
大腸がん化学療法は現在かつてないほどの変革のさなかにある。すなわちつい10年ほど前には予想し得なかった状況が展開している。大腸がんでは長らく5-FU が唯一無二の薬剤として中心的役割を果たしてきた。しかし再現性のある奏効率が示されるようになったのはleucovorin(LV)による5-FU のbiochemical modulationからである。奏効率20〜30% 生存期間の中央値(MST)10〜12か月が得られた。次いでCPT-11を5-FU+LV 療法に組み込んだIFL 療法が開発された。MST は14〜15か月へと延長したが副作用が重篤であり現在では一般臨床で推奨されない。欧州では2日間にわたるLV を併用した5-FU の持続点滴静注とその間2回の5-FU の急速静注を組み合わせたde Gramont regimenが開発され優れた抗腫瘍効果と軽減された副作用が示された。de Gramont regimenにさらに第三世代のcisplatinを併用したFOLFOX 4は低毒性と安定して1年を超えるMST を発揮しまたIFL やIROX(CPT-11and oxaliplatin)といった他の有用なレジメンとの大規模第㈽相比較試験で最も優れた奏効率と受容可能な副作用が示されたため現在ではFOLFOX 4が進行大腸がんの標準的化学療法と考えられている。さらに最近では分子標的の一つであるvascular endotherialgrowth factor(VEGF)に対する抗体医薬であるbevacizumabをIFL に併用することにより20か月に達さんとするMSTが報告されている。このように最近の大腸がん化学療法は正に瞠目すべき進歩を遂げており今後こうした分子標的薬を併用した臨床研究がさらに展開されるであろう。
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