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JPY
Abstract
腫瘍を周囲の正常組織とともに一塊として切除する手術を広範囲切除と呼ぶが周囲健常組織の性格や切除範囲によりその根治性は様々である。そのため腫瘍と切除線の間にどれほどの長さの正常組織が存在するかあるいは筋膜など腫瘍の浸潤を妨げる組織が介在しているかなど切除縁評価の概念を考慮した広範囲切除が必要である。局所再発の原因としては㈰ 切除縁不足㈪ スキップ転移㈫ 腫瘍塞栓㈬ リンパ節転移などがある。㈪〜㈬ の原因による再発を防ぐには手術だけでは不十分であり化学療法の助けが必要である。一方㈰ による再発は十分な切除範囲を設定すれば防ぐことが可能でありこれを安全な切除縁と呼ぶ。安全な切除縁は腫瘍の局所浸潤性術前療法の効果によって決定される。たとえば浸潤性発育を示す悪性線維性組織球腫ではcurative procedureが必要であるが非浸潤性の肉腫や術前療法が著効した骨肉腫ではadequate wide procedureで局所コントロールを得ることができる。腫瘍が骨神経血管に近接して存在する場合これらを合併切除するか否かの判断が術前の画像診断では難しい場合がある。そのような時にin situ preparation法を用いれば術中に切除縁を判定することが可能であり不必要な治療を防ぐことができる。広範切除後の合併症には感染深部静脈塞栓人工関節の緩み皮膚壊死動脈閉塞などがある。より多くの健常組織を残すことは感染緩みなどの合併症を防ぐのに有効でありそのためには安全な切除縁の縮小が不可欠である。
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