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JPY
Abstract
これまでわれわれは, 理研DNA チップを用いて腹水胃癌樹立細胞株で特異的に発現上昇している遺伝子を複数個同定した。このうちの一つであるReg IV について胃癌の腹膜転移の新しい遺伝子診断マーカーとしての有用性を検討した。方法:胃癌腹水由来細胞株5 種類(SNU -5, SNU -16, SNU -719, KATO -III , GT 3TKB ), 原発巣由来細胞株SNU -1, 臨床検体は2004 年までに当科で切除された胃癌35 症例の胃癌組織および術中腹腔内洗浄水についてのReg IV の発現量をリアルタイムRT -PCR で測定し検討した。結果: Reg IV は腹水胃癌細胞株において特異的に高発現していた。胃癌組織におけるReg IVの発現は壁深達度と相関していた。胃癌症例の術中腹腔内洗浄水におけるReg IV の発現量は壁深達度と相関していた。考察:Reg IV はReg gene family の一つで分泌蛋白質である。近年, 胃癌におけるReg IV の関与が報告されているが, 胃癌腹膜転移におけるReg IV の役割はいまだ明らかではないが, 胃癌腹膜転移にて高発現していることより, Reg IV が胃癌腹膜転移に何らかの関連があるものと推測された。Reg IV は腹腔内遊離癌細胞検出のための新しいマーカーと成り得る可能性が示唆された。
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/content/article/0385-0684/31110/1909