No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
PMC 療法が奏効し~その経過中に血清5-FU 濃度の測定が可能であった直腸癌術後肝肺転移の1例
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
pharmacokinetic modulating chemotherapy(PMC 療法)が,直腸癌術後の肝肺転移に対して奏効した1症例を経験したので報告する。さらに,本症例ではPMC 療法施行中の血清5-FU 濃度を測定したのでその結果についても報告する。症例は67歳,女性。他院にて直腸癌に対し直腸切断術を受け,その後に多発性肝転移および多発性肺転移が出現した。転移巣は切除不能と判断されたため,PMC 療法を施行した。5-FU 投与量は通常の600mg/m2/dayで開始したが,血清5-FU 濃度の最高値が254ng/ml と低値であり効果もみられなかったため,750mg/m2/day, 1,200mg/m2/dayへと段階的に増量した。血清5-FU 濃度は,いずれの投与量でも夜間に高く午前3時に最高値となった。血清5-FU 濃度の最高値が329ng/ml の時点(5-FU 投与量750mg/m2/day)で肝転移巣は縮小しはじめ,531ng/ml の時点(5-FU 投与量1,200mg/m2/day)で肺転移巣も縮小しはじめた。PMC 療法開始後21か月後の現在まで肝肺転移巣ともにPR を継続中である。本症例の経験から,転移臓器により5-FU 感受性が異なることが示唆された。PMC 療法は血清5-FU 濃度が夜間に上昇する時間治療であり,大腸癌に対し有効と考えられる。
Full text loading...
/content/article/0385-0684/32020/231