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JPY
Abstract
急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia:AML)の寛解率は70〜80%となったが,50%以上の症例は再発する。日本では,未治療AML と急性前骨髄球性白血病(APL)に対する臨床第III相試験が進行中である(JALSG AML 201,APL 204)。化学療法の有効性を高めるため,種々の試みがなされている。AML 治療における六つのトピックスを取り上げた。1. AML とhigh-risk MDS 症例に対しMDR-1 modulatorを化学療法に追加することで臨床的な利益が得られるかを検討するため,PSC 833を用いた無作為割付の第III相試験が行われた。化学療法単独と比較し,PSC 833を加えても寛解率とoverall survival(OS)は改善しなかった。2. G-CSF priming 効果をみるため,多数例による無作為割付試験が行われた。寛解となった症例において,寛解導入療法にG-CSF を加えたほうが再発率は低かった。G-CSF を用いた化学療法感受性亢進のメリットは,中間リスク群において特に明らかであった。3. Ara-C にfludarabineを加えることでAra-CTP 濃度は上昇する。白血病芽球への細胞傷害はAra-CTP が担っている。無作為割付第III相試験において,high-risk MDS とAML症例を,Ara-C+G-CSF の寛解導入療法にfludarabineを追加するか否かで割り付けた(FLAG vs AG)。白血病細胞中のAra-CTP 濃度はFLAG 群で増加した。Ara-C にfludarabineを組み合わせても寛解率,OS, event-free survival, diseasefreesurvivalといった臨床的な予後は有意に改善しなかった。4. calicheamicinを結合させたヒト化抗CD 33マウスモノクローナル抗体(マイロターグ)が臨床応用されている。初回再発CD 33陽性AML の277例を解析した第II相試験では,26%の寛解率が得られた。5.ATRA 耐性となったAPL に対する亜砒酸療法の有効性は確立した。日本でも2004 年11 月に認可された。6.FLT 3 変異を有するAML の頻度は高く予後も不良なため,FLT 3 阻害剤の開発に関心が集まっている。数種類の化合物が開発中である。
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