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JPY
Abstract
慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia:CML)は,9番と22番染色体の相互転座t(9:22)(q 34:q 11)を有することを特徴とする造血器腫瘍である。この染色体転座によりPhiladelphia(Ph)染色体上に生じたBCR-ABL キメラ遺伝子によるBCR-ABL チロシンキナーゼの恒常的な活性化が病態に深く関与している。CML 細胞のBCR-ABL チロシンキナーゼ活性を選択的に阻害するimatinib mesylate(imatinib)が,1998年6月に最初のCML 患者に投与されて以来,多くのCML 患者に投与され,その有用性が示されてきた。臨床第㈵相や第II相試験の結果を受けて,第III相試験(IRIS Study)では,未治療初期(診断より6か月以内)慢性期1,106例の患者に対し,imatinib(400mg/day)とinterferonα+低用量Ara-C との無作為化比較試験が施行された。中央値30か月の経過観察の結果は,耐用性,血液学的完全寛解率,細胞遺伝学的寛解率(大寛解90%, 完全寛解82%), 生存率(95%:移植を非センサー)と有意に優れていた。imatinibがCML治療の第一選択薬となり,CML の治療戦略を大きく変えたことは事実であるが,細胞遺伝学的あるいは分子学的寛解の意味,治癒の有無,至適な投与量,そして同種移植との関係について解決すべき問題も残されている。
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