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JPY
Abstract
抗癌剤による癌治療継続を中止する原因の一つとして,その副作用による悪心・嘔吐がある。これらの悪心・嘔吐の副作用対策としては,ステロイド製剤を中心に5-HT3受容体拮抗剤またはメトクロプラミドの併用が行われている。今回,われわれは癌患者に対して行った放射線化学療法による副作用の発現が,5-HT3受容体拮抗剤を単独投与した場合と,5-HT3受容体拮抗剤とステロイド製剤を併用した場合とではどの程度差が生じるのか検討した。被験者はstageIV食道癌の60代男性で,nedaplatin 100mg/day+5-FU 750mg/day(5日間)を1クールとして,放射線療法(60Gy)を併用した。1クール目は,嘔吐の発現抑制のために5-HT3受容体拮抗剤を単独投与し,2クール目は,5-HT3受容体拮抗剤とステロイド製剤を併用した。1クール目と2クール目の投与期間中の総ビリルビン量,GOT, GPT の肝機能検査値,またBUN,Cre, Na, K, Clの腎機能検査値から肝障害,腎障害による嘔吐の誘発が起きていないと推察された。5-HT3受容体拮抗剤単独投与に比べ,ステロイド製剤との併用により5-HT3受容体拮抗剤の使用量および嘔吐の誘発期間を1/3に激減させる結果が得られた。以上の結果から,5-HT3受容体拮抗剤単独投与では抑制不能な嘔吐に対し,ステロイド製剤を併用することで著しい嘔吐抑制効果を示すことが認められた。
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/content/article/0385-0684/32030/401