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JPY
Abstract
現在,本邦でも広く認識されつつあるPET(positron emission tomography)とは18F-FDG(18F-fluorodeoxyglucose)を用いて糖代謝をみるもので,腫瘍細胞の多くで糖代謝が亢進していることを利用したものである。FDG-PET は極めて優れた画像診断検査であり,腫瘍性疾患における良悪性の鑑別,病期診断,治療効果判定,再発診断など癌治療のいろいろな側面で多様に利用されている。バックグラウンド比が高く,病的所見を見つけるには有利である反面,空間分解能が低く,また解剖学的な位置情報が得られないといった欠点がある。たとえ異常集積を指摘しても,それが何に対する集積かを示せないことがあり,またその部位の同定というのは隣にCTやMRI を並べてもたいへん時間のかかる作業であるだけでなく,困難な例が少なくない。そこで,PET/CT というPET 画像とCT 画像とを同一の検査で得ることができる装置が本邦でも2003年12月に薬事承認された。この装置でPET 画像とCT 画像を重ね合わせた画像が容易に得られ,機能画像と解剖学的情報とが融合することによってより診断精度が高まったと思われる。一方,FDG-PET は癌の診断に有用な検査であるが,炎症組織へも高集積を示し,腫瘍との鑑別診断を困難にするなど,本来FDG が糖代謝のマーカーであることに起因する限界が存在する。これからの腫瘍診断の向上にはFDG に勝るあるいは相補するトレーサの開発,活用が待たれる。
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