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皮膚悪性腫瘍におけるSentinel Node Navigation Surgery
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JPY
Abstract
皮膚悪性黒色腫では1992年のMortonらの報告以来,早くからセンチネルリンパ節生検が多くの研究者により試みられ,その方法論については十分に検討されてきた。しかし,センチネルリンパ節生検の評価から治療法への応用や予後診断,あるいは悪性黒色腫以外の皮膚悪性腫瘍における臨床的意義について検討された報告はまだ少ない。そこで,本稿では,多施設共同研究における悪性黒色腫203例のセンチネルリンパ節生検の結果から,次の二つの知見を述べた。第一には,センチネルリンパ節の同定率97.5%, 偽陰性率0.98%, 正診率99.0%の結果から,センチネルリンパ節が転移陰性の時に非センチネルリンパ節に転移がある危険率(転移リンパ節を取り残す率)は1.0%以下である。言い換えると,センチネルリンパ節に転移がない時はリンパ節郭清を省略しても転移リンパ節を取り残す危険率は1.0%以下であることを示した。第二には,センチネルリンパ節における転移形態についての亜分類を検討し,pSN 1(微小転移が1.0mm 以内)またはpSN 2(微小転移が2.0mm 以内)の場合にはリンパ節郭清を省略してもその危険率は36.4%以下であることを示した。すなわちセンチネルリンパ節生検の結果,たとえセンチネルリンパ節に転移があっても,pSN 1またはpSN 2であれば60%以上の例でこのセンチネルリンパ節生検が最終治療になり得る可能性が示唆された(危険率36.4%)。また悪性黒色腫以外の種々の皮膚悪性腫瘍71例のセンチネルリンパ節についても検討した。有棘細胞癌(SCC)や外陰部Paget 癌などにおいてもsentinel node conceptが成り立つ可能性が示唆され,特に自験外陰部Paget癌25例についてのセンチネルリンパ節生検の検討においてはセンチネルリンパ節の同定率(97.6%), 正診率(100%)ともに高く,メラノーマの場合と同様にN 診断やリンパ節郭清の適応条件として非常に有用な方法であると思われた。今後,外陰部Paget癌の治療指針においてセンチネルリンパ節生検は積極的に検討されるべきものと考えた。
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