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JPY
Abstract
前立腺癌は人口の高齢化や食生活の欧米化に伴い本邦での罹患率が急激に上昇している。罹患率の急激な上昇は前立腺特異抗原(PSA)の普及に負うところも大きく,早期の限局性前立腺癌の占める割合が増加してきている。かつては進行性前立腺癌が多かったため内分泌療法が治療法の主体をなしていた。しかし再燃の問題より内分泌療法は若年者の限局性前立腺癌には適しているとはいえず,こうした症例においては手術療法や放射線療法が治療の主体になってきている。手術療法では恥骨後式前立腺全摘除術が標準術式として広く普及しているが,尿失禁や性機能不全などに関して未だ改善の余地がある。他のアプローチとしては腹腔鏡下前立腺全摘除術やミニマム創前立腺全摘除術あるいは会陰式の前立腺全摘除術も施行されている。放射線療法は欧米では局所前立腺癌に対し広く用いられている。外照射法では3D conformalやIMRT などコンピュータ技術の発展に伴い局所制御に必要な線量を周囲臓器への影響を少なくして照射することが可能になってきている。また一部の施設では重粒子線治療も行われている。また組織内照射法の進歩も著しい。192 Ir を一時的に留置する高線量組織内照射のみが本邦では施行されていたが,法改正により2003年7月からより侵襲性の少ない 125 I 永久挿入密封小線源療法が可能となった。今後はlow risk の限局性前立腺癌を対象に普及することが予測される。限局性前立腺癌の場合,今日ではいくつかの治療手段が考えられる。どの治療手段を選ぶかは病期や癌の分化度にも左右されるが,患者それぞれの生活様式や考え方により選択される面も大きい。いずれにせよ医師の説明の下,患者が適切に治療法を決定することが肝要である。
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