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JPY
Abstract
成体内の種々の組織中に組織特異的な幹細胞が存在することが知られており,胚性幹細胞との対比で体性幹細胞とも称される。組織中では常に異常細胞などが除外され,代わりに必要とされる種類の細胞が必要数生みだされ再生している。再生を担う細胞群はそれぞれの組織中に存在する体性幹細胞を源とする例が多く,血液系の細胞は造血幹細胞から,また神経系の細胞は神経幹細胞から分化する。幹細胞はHoechst 33342dyeで染色されにくくUV 光で励起して放出される蛍光を異なる2波長で検出し,蛍光強度を二次元展開することにより大部分の細胞集団(main population:MP)よりも蛍光強度の低い細胞群,side population(SP)細胞としてフローサイトメトリーで同定する手法を用いた研究が展開されている。われわれは数種類の癌細胞株について体性幹細胞の特性の一つであるSP 細胞の存在の有無を調べたところ,いくつかの癌細胞株中にSP 細胞が存在することを見いだした。これら癌細胞株中のSP 細胞が幹細胞特異的性質をもつことを,C 6神経膠腫株を用いて示した。癌幹細胞と正常な体性幹細胞の相違点を明らかにすることで,癌幹細胞特異的な治療法の開発の糸口を得るだけでなく体性幹細胞の理解にも寄与するものと思われる。
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/content/article/0385-0684/33030/295