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TS-1に対するアレルギー試験としてのリンパ球刺激試験(DLST)の意義
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JPY
Abstract
ティーエスワン(TS-1)を含む5-FU 系抗癌剤の服用患者のなかには,発疹,間質性肺炎,肝障害といった薬剤アレルギーを示唆する副作用がしばしばみられている。このような薬剤アレルギーが疑われた場合,起因薬剤の同定などに,3H-thymidineのDNA 取り込みを指標とした薬剤リンパ球刺激試験(DLST)が汎用されている。われわれは,TS-1の薬剤アレルギー評価を適切に行う上での参考データを得るために,TS-1服用歴のない健常人ボランティア20名を対象にDLSTを実施した。その結果,20名中6名にDLST 陽性反応がみられた。TS-1を含む5-FU 系抗癌剤ではDNA de novo 合成系の阻害に伴い,細胞内のsalvage経路を介したthymidineの取り込みが亢進することにより,DLST で偽陽性を示す可能性が示唆された。TS-1の薬剤アレルギー評価にはDLST の問題点を考慮した上で,他の検査方法を組み合わせるなどをして,慎重に判断する必要があると考えられた。
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