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頭頸部悪性腫瘍患者における年代別Creatinine Clearance Rate値の検討
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JPY
Abstract
頭頸部悪性腫瘍の大部分は扁平上皮癌である。扁平上皮癌は化学療法剤に対し,ある程度の感受性を示しcisplatin(CDDP), 5-fluorouracil, taxanesが各国で使用されているが,CDDP はその主体となるものである。CDDP の有害事象の一つに腎機能障害があげられ,CDDP 投与前後の十分な水分負荷やCDDP 投与中の中和剤投与などが対処法として施行されている。われわれはCDDP 投与前にcreatinine clearance rate(Ccr)値を用いた腎機能評価を行っている。日本ではCcr値が65ml/min以上の患者に対しCDDP を60〜70mg/m2/dayで投与し,Ccr値が60ml/min以下の患者に対して白金製剤を用いる場合,化学療法剤による腎機能悪化を予防するためcarboplatinなどを用いる。他国ではCDDP 投与量は70〜100 mg/m2/dayであるが,日本人の腎機能を考慮に入れた際,前述のCDDP 投与量が適切と考えられている。今回われわれは,2004年1月から2005年8月までに当科へ入院した107例の頭頸部悪性腫瘍患者のCcr値を集計した。Ccr値は加齢とともに減少しており,Ccr値が65ml/min未満の症例が占める割合は50歳代43.5%, 60歳代45.7%, 70歳代50.0%, 80歳代85.7%であった。アメリカでの70歳以上の健常者平均glomerular filtration rate値は75ml/min/1.73m2で,この数値はCDDP 70〜100 mg/m2/day投与に十分耐え得る腎機能と考えられる。アメリカでの末期腎機能障害の罹患率は日本の1.3倍であり,またその最多基礎疾患である糖尿病の罹患率に両国間の差はほとんど認めない。明らかな原因は不明であるが,日本人の腎機能は加齢とともに急速に低下することが確認された。
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