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当科における後期高齢者(75歳以上)胃癌症例の検討
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JPY
Abstract
75歳以上の後期高齢者進行胃癌の化学療法については,治療選択に対する十分な検討が必要とされている。今回,われわれは1993年1月から2002年12月までの10年間に化学療法科で入院治療を行った75歳以上の後期高齢者胃癌症例32例を検討した。男女比は13対3であり,90.6%が合併疾患を有していた。手術不能や術後再発の29例に対し,5-FU を含む化学療法を行った結果はPR 5例で奏効率は17.2%,生存期間中央値は201日であり,PR 5例の生存期間中央値(median survival time:MST)は421日であった。1年以上生存した症例は6例で,PS がよいほど生存期間が延長する傾向があった。cisplatinを含む治療を施行した15症例と含まない14症例との比較,全量投与16例と減量投与13例の比較を行ったが,両群で生存期間には差がなかった。化学療法の有害反応は食欲不振,白血球減少,血小板減少,肝機能障害,口内炎などがあげられたが,重篤な有害反応は認めなかった。以上から,化学療法により予後が改善されたと考えられる症例もあり,後期高齢者であっても全身状態が良好であれば化学療法も治療の一つの選択肢と考えるべきであろう。高齢者胃癌症例は合併症を複数併発していることが多く,主要臓器機能を正しく評価し,場合によっては抗癌剤を減量投与することが必要となる症例が多いと考えられる。今後,TS-1など経口薬をはじめとする抗癌剤の開発に伴い,治療効果が高く有害反応が少ない,生活の質を重視した外来化学療法が後期高齢者胃癌症例の治療に大きな役割を果たすことになると思われる。この研究の一部は日中医学協会の助成で行われた。
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