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JPY
Abstract
65歳,男性。糖尿病の定期検査で腫瘍マーカーの高値と左鎖骨上と腹腔内リンパ節腫脹を指摘された。PET で同部位へのFDG の集積を認めたが,消化管および胆道系精査,頭胸腹部CT, Gaシンチグラフィ,泌尿器科的精査を行ったが原発巣は明らかではなかった。原発不明のリンパ節転移と診断し,TS-1 100mg/dayを投与した。6か月後腫瘍マーカーは低下,CT でリンパ節の腫脹はほぼ消失,PET でFDGの集積も腹部大動脈周囲にわずかに存在するだけとなり,PR と考えられた。残存する腹部のリンパ節の精査目的で12か月後腹腔内リンパ節生検を行った。リンパ節そのものに転移は認めなかったが,16b 1周囲のリンパ管内にのみ残存する腺癌を認めた。15か月後脳再発を認め,18か月後全身転移で死亡した。剖検は施行せず原発は最後まで明らかにならなかった。原発不明腺癌に対しTS-1が有効であった1例を経験した。
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/content/article/0385-0684/33080/1125