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JPY
Abstract
肺癌患者のQOL を維持し医療のコストを節約するために,化学療法をできるだけ外来で施行すべきである。一般状態がよく自宅が近ければ,化学療法が適応となる患者はすべて外来で治療することができる。小細胞肺癌や切除不能の非小細胞肺癌のみならず,非小細胞肺癌術後の補助化学療法も対象に含まれる。高齢者に対しても,控え目の量の化学療法を外来で行うことにより,QOL を維持しつつ延命が期待できる。ただし,cisplatin 60〜80mg/m2の1回投与においては,大量輸液を要することや悪心・嘔吐のコントロールのために初回の化学療法は入院で導入する必要がある。carboplatinをはじめ,paclitaxel,docetaxel,irinotecan,gemcitabine,vinorelbine などといった,cisplatin以外の抗癌剤を組み合わせたレジメンでは点滴時間が少なくて済み,悪心・嘔吐などの副作用も少なく,外来で施行しやすい。経口の抗癌剤gefitinibやS-1も非小細胞肺癌における有力な選択肢の一つになり得る。肺癌患者は閉塞性肺炎や日和見感染による肺炎を起こしやすいので,好中球減少時には特に注意を要する。また,処方・投薬のミスや点滴漏れなど医療事故のないよう厳重なチェックが必要である。重篤な副作用が出現した時など緊急時にはすぐに連絡がとれ,必要に応じて入院させる体制をとっていなければならない。肺癌に対する外来化学療法はわが国でも広まりつつあるが,現状ではまだ十分なスタッフをそろえられず極めて多忙であることや,在宅介護には家族に負担がかかることなど問題が多い。診療報酬の適正化,業務分担の合理化や在宅支援制度のますますの充実が望まれる。
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