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JPY
Abstract
大腸癌に対する欧米とわが国の標準治療の違いについて検討するために,わが国と米国,英国のガイドライン(ガイダンス)を比較検討した。内視鏡治療に関しては,欧米ではほとんど施行されておらず,わが国で独自に検証すべき治療法であると思われた。一方,腹腔鏡下切除術に関しては,欧米においてはより進行癌に対しても実施されており,わが国においても臨床試験により適応拡大が検討されている。進行・再発癌に対する化学療法に関しては,米国では分子標的治療薬の使用を積極的に推奨しているのに対し,英国では主に費用対効果の面からその使用に消極的である。今後,わが国でも慎重に検討すべき課題と思われる。術後補助化学療法に関しては,わが国,欧米ともにStageIIIを適応としており,StageIIは高リスク症例を選択するか臨床試験の適応と考えられている。肝転移・肺転移例に対する治療や進行直腸癌に対する治療としては,わが国では手術に重点をおいているのに対し,欧米では術前化学(放射線)療法が標準的治療として考えられている。大腸癌に対しては,新規治療方法の開発が急速に進展しているため,標準治療はめまぐるしく変化していくものと思われる。ガイドラインの改訂も頻繁に行わなければならないが,常に費用対効果を考慮した上で標準治療を決めていくべきと思われる。
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