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JPY
Abstract
近年,いわゆる分子標的薬剤の臨床導入にて,造血器腫瘍の標準治療は大きく進歩した。慢性骨髄性白血病ではimatinibが初回治療の第一選択となり,その長期の有効性,安全性も確認された。本邦では,急性期,移行期を含めて,十分量のimatinibが使用可能である。急性骨髄性白血病の初回治療においては,cytarabineとanthracycline系薬剤の併用が標準治療とみなされ,現在gemutuzumab ozogamicinの導入が盛んに検討されているが,本邦では医療制度の問題もあり,大きく出遅れている。悪性リンパ腫に関しては,濾胞性リンパ腫ではrituximab+化学療法,び漫性大細胞型B 細胞性リンパ腫ではR-CHOP 療法が標準治療とみなされており,本邦でも同様の治療が可能である。骨髄腫では高齢者はMP+thalidomide療法,若年者は2回の自家移植が標準治療とされているが,移植の回数,時期など検討課題も多い。本邦ではthalidomideが未承認のため,MP 療法が実施されている。造血器腫瘍全般を考えた時,thalidomideの早期承認が予想されるため,ほぼ欧米と同様のいわゆる標準治療が実施可能である。したがって,標準治療実施という面では欧米と同様と考えられるが,本邦から標準治療を発信するためには現在の臨床試験実施体制は不備が多く,各方面,特に医師のさらなる努力が必要である。近年の造血器腫瘍の進歩は目覚しいものがあり,新規薬剤の臨床導入により,標準治療は大きく変化した。本稿では,代表的な疾患の標準治療とともに,本邦の状況を概説する。
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/content/article/0385-0684/34050/709