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フェンタニルパッチ導入において添付文書が推奨する先行オピオイド最低用量の妥当性—日本における多施設の専門医処方調査—
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JPY
Abstract
最小サイズ(0.25μg/hr)のフェンタニルパッチ(transdermal fentanyl patch:TDF)導入に対して,日本では先行オピオイドの投与量が添付文書で規制されており,経口モルヒネで45mg/日が推奨最低使用量(recommended minimum dose:RMD)である。しかし,その妥当性は不明であることに加えて,日本では消化器癌が多いため,癌性疼痛を扱う臨床医がRMD 未満からの切り替え,または開始薬として最小サイズTDF を導入したいと考える多くの症例があると考えられる。よってわれわれは,このRMD の妥当性を検証するために,Symptom Control Research Group(SCORE-G)に参加する緩和ケア専門医が最小サイズTDF を先行モルヒネ(または同力価オピオイド)のRMD 推奨に反して導入した癌性疼痛71症例を後ろ向き集計し,導入第1〜4日目までに発生した副作用と鎮痛効果を解析した。対象の年齢中央値は68歳,導入理由は消化器症状が63.4%と最多だった。TDF 導入による副作用は,眠気,悪心・嘔吐,便秘などの頻度は先行オピオイド投与量と有意の関連がなかったが,重篤な呼吸器系合併症を2例(2.8%)に認め,これは国内使用成績調査の同じ副作用(0.98%)より多かった。鎮痛効果はNumeric Rating Scale(0=無痛〜10=最悪の痛み)で第1日目:6.6と比較し第2日目:3.8, 第3日目:3.3, 第4日目:2.9と有意に低下していた(p<0.001)。結論として最小サイズTDF がRMD に反して導入された例では疼痛は改善するが,専門医処方でも呼吸器系の副作用頻度が高くなることから,一般医にとってRMD 遵守は医療安全の面で妥当と思われる。
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