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札幌月寒病院報告その1—進行膵癌に対する化学療法と化学放射線療法
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JPY
Abstract
今日,進行膵癌の治療は困難を極めている。特に化学療法においては他の固形癌治療に比べて奏効率,生存期間ともに著しく悪くmedian survival time(MST)の改善にほとんど寄与できていない。われわれは2002年3月以降,5-FU, S-1, cisplatin(CDDP), paclitaxel(PTX)を用いた細胞周期を考慮した間欠投与のregimenでStageIV膵癌の治療を行い生存期間の延長を得ることができた。この治療によるStageIVa 4例とStageIVb 6例の計10例の成績をまとめた。2006年12月31日の時点で,奏効率50.0% ,1年生存率(1生率)60.0%, 2生率12.0%, MST 19か月であった。また非血液毒性はgrade 2以下で臨床的に問題とはならなかった。骨髄系有害事象はgrade 3以上8例と多かったが,grade 3以上となった項目のほとんどが白血球減少とヘモグロビン減少で,血小板減少はgrade 3以上が2例であった。そのため臨床的対処に困難はなかった。以上の結果において,1生率とMST はほぼ納得できる成績であるが2生率があまり改善されず,3生率がゼロであり,StageIV膵癌に対する化学療法単独の限界を感じ,放射線療法との併用による可能性を検討した。2003年1月からこのregimenと放射線療法の併用治療をStageIV膵癌20例(StageIVa 9例,StageIVb 11例)に対して行い,2005年5月の時点で奏効率35.0%, 1生率86.3%, 2生率64.0%を得ている。この成績は平均観察期間321日(38〜834日)といまだ治療途中の成績であるが,放射線療法の併用がStageIV膵癌の生存期間延長に寄与する可能性を示していると考えられた。
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