No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
最近白血病だけではなく,固形癌においても少数の幹細胞の性質を有する細胞集団が存在すると考えられるようになってきた。これらの細胞は自己複製能,多分化能と腫瘍の形成,維持能を示す。癌幹細胞の起源は正常幹細胞,あるいは前駆細胞,骨髄由来細胞が考えられている。固形癌において癌幹細胞を分離することは依然として困難であるが,現在癌幹細胞を分離,同定するために三つの方法が行われている。表面マーカーによるもの,特殊な条件で培養する方法(浮遊細胞塊),FACS によりside population 細胞を同定することである。現時点で癌幹細胞の定義を満たすゴールドスタンダードな解析法は動物モデルで継代できることであろう。癌幹細胞は疾患の再発や転移のもととなり,放射線や従来の抗癌剤に抵抗性を示すと考えられている。また,幹細胞ニッチは癌幹細胞の維持に重要な役割を果たしている。癌幹細胞を標的とした有望な治療が考えられており,抗体療法,シグナル阻害剤,放射線や薬剤耐性の克服,分化誘導療法があげられる。さらに興味深い治療としてニッチを標的とした治療が考慮されるかもしれない。
Full text loading...
/content/article/0385-0684/34110/1721