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進行・再発胃癌に対する新規抗癌剤による化学療法の当科における成績
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JPY
Abstract
実地医療において進行(切除不能・根治度C)・術後再発胃癌に対する治療は,地域性や予後的制約などから大規模臨床試験に参加できずに文献上あるいは自らの奏効例に基づき適宜選択施行されてきたことが多いのではないかと思われる。そのような現状においてもS-1 以降の新規抗癌剤を用いた化学療法は良好なQOL を保ちつつ予後を改善してきている実感がある。2001 年1 月〜2005年12 月の期間の46 例(進行(切除不能・根治度C)28 例,術後再発18 例)を対象に検討した。化学療法施行群27例(1 年生存率52.5%,2 年生存率31.5%,3 年生存率19.5%,MST=344日)は化学療法非施行群19 例(1年生存率10.5%,MST=102日)に対して有意に生存期間が延長していた(p<0.0001)。また化学療法施行群27 例をPS別でみると,PS 0(n=5)症例とPS 1(n=8)症例間には有意差が認められなかったが,PS 0,PS 1 症例はPS 2(n=12)症例に対してそれぞれ有意に生存期間が延長していた(p<0.05,p<0.001)。さらに2 年以上の長期生存例6 例は化学療法施行群の1 年未満生存10 例に対して有意に生存期間における在院期間の割合が小さかった。このことは化学療法が生存延長への寄与に加えて良好なQOL を維持していたことを示し,標準治療が確立されていない現時点においても有効な治療法と考えられた。今後,大規模臨床試験の結果を踏まえた標準治療が確立されれば,再発・進行胃癌治療において一層の良好なQOL を維持した予後の改善が期待できると考えられた。
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/content/article/0385-0684/34110/1819