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JPY
Abstract
鼠径ヘルニアおよび悪性腫瘍はそれぞれが高頻度でみられるにもかかわらず,鼠径ヘルニア嚢に悪性腫瘍が存在する頻度は少ない。今回われわれは,上行結腸癌が右鼠径ヘルニアに転移した症例を経験したので報告する。症例は60 歳台前半の男性。上行結腸癌術後1 年8 か月を経過し,右鼠径部の腫脹を認めた。右鼠径ヘルニアの診断にて手術を施行した。ヘルニア先端に約3 cm 大の腫瘤が精索に浸潤していたため,悪性疾患を疑い,右睾丸とともに精索と腫瘤を切除し,Bassini 法にて補強した。上行結腸癌と同様の腺癌を認め,上行結腸癌の鼠径ヘルニア嚢転移と診断した。その後の全身精査では他に転移巣を認めず,単発性鼠径ヘルニア転移と考えられた。進行大腸癌においては鼠径ヘルニア転移が生じることを念頭に置き,診療に当たるべきであると考えられた。
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/content/article/0385-0684/34120/2016