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JPY
Abstract
症例: 77 歳,女性。2004 年11 月に右乳癌の診断にて胸筋温存乳房切除術および腋窩リンパ節郭清術(level I)を施行。術後,合併症もなく軽快していたが,術後10 日目夜に突然の39℃の発熱および大量の下痢が出現。保存的療法を施行するも軽快せず,11 日目朝には呼吸困難,尿量低下を認め,低酸素血症,脱水症によるショックの診断で救命処置を開始した。細菌培養結果では挿入していたJ-バックドレーンより,MRSA および緑膿菌を認め,抗生物質投与・エンドトキシン吸着および血液透析を行った。まとめ: 乳癌は体表手術の一つであり,比較的感染などを起こしても重篤になることは少ない。しかし,術後合併症であるseroma を予防するためや,皮弁の血流を維持する目的で閉鎖式ドレーンを挿入することが多い。それゆえに,一度,逆行性に感染を起こすと発見が遅れるばかりか,重篤になることもあり得る。
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/content/article/0385-0684/34120/2062