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JPY
Abstract
docetaxel(DOC)は第二世代のタキサン系抗癌剤で,乳癌領域で最も強力な抗癌剤の一つである。最近では,再発乳癌に対してのみならず補助化学療法や術前化学療法としても広く使用されるようになってきた。しかしながら,すべての患者に奏効するわけではなく,その奏効率は第一次治療として用いた場合でも40〜60%であり,第二あるいは第三次治療になると20〜30%へと低下する。したがって,不必要な治療を避けるためには,精度の高い感受性予測が必要である。DOC はβ-tubulin に結合し,微小管の過重合を促進させ,結果として細胞分裂を阻害する。しかし,DOC の感受性や耐性機構については現在まで十分には分かっていない。最近,この分野の研究により,(1)薬剤排泄(P糖蛋白),(2)薬剤代謝(CYP3A4),(3)β-tubulin(アイソタイプclass I,class III),(4)細胞周期(HER2,BRCA1),(5)アポトーシス(p53,Bcl-2,チオレドキシン),(6)細胞増殖(MIB-1,核異型度)などの様々なメカニズムがDOC の抗腫瘍効果に関係することが明らかになってきた。さらに,最近では遺伝子発現プロファイリングにより,乳癌に対するDOC の感受性予測を行う検討がなされている。本稿では,これらの生物学的マーカーとDOC の感受性の相関について検討を行った最近の知見を,われわれの研究結果を含めて解説する。
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