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同時性多発肝転移胃癌に対するS-1プラス他剤併用療法の治療経験
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JPY
Abstract
予後の極めて不良である胃癌の同時性肝転移に対し,新規抗癌剤であるS-1,taxane,irinotecan(CPT-11)を用い治療を行った治験例について有用性や安全性について検討した。新規抗癌剤が胃癌の治療に導入されて以来,当院にて治療された胃癌の同時性肝転移症例は9 症例である。いずれも肝転移以外は手術切除可能と診断し,または原発巣による狭窄症状や出血により原発巣切除術を先行させた症例である。化学療法first-line のレジメンはS-1+cisplatin(CDDP)の動注。second-lineはS-1の投与は継続し,CDDP の動注をCPT-11へ変更。さらにthird-lineとしてpaclitaxelの投与とした。投与期間中に認めた有害事象は,血液毒性・非血液毒性ともにgrade 3 以上はなく,治療中止に至る症例はみられなかった。腫瘍縮小効果判定の評価は全例stable disease(SD)で,最良総合効果の判定はprogressive disease(PD)であった。生存期間中央値(MST)は16 か月,新規抗癌剤投与以前の多発肝転移胃癌症例のMST(5.5か月)と比較し有意差を認めた(p=0.002)。治療期間中は全例外来通院での治療継続が可能でありQOL は確保されていた。画像診断上では腫瘍縮小効果としては有効とはいえず効果なしとの判定となるが,以上のような検討結果から,生存への寄与としては一定の効果を上げたと評価できると考える。
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