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がん化学療法に伴う5-HT3受容体拮抗剤の薬剤経済学的検討
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JPY
Abstract
近年,外来化学療法センターの開設・規模の拡大が著しく進んでおり,効率的な治療体系を整備していくことが重要である。治療時間を短縮させることは,患者側にとって待ち時間を短縮させるなど,患者のquality of life(QOL)を向上させるだけでなく,医療機関側にとってもベッドの占有時間が短縮され,人件費やランニングコストの効率化にもつながる。5-HT3受容体拮抗剤は,嘔吐リスクの高い化学療法剤を投与する際に使用されているが,薬剤費が高価であることに加えて,点滴静注法にて投与すると治療時間が長くなるなど治療体系の効率化を進める上での課題の一つである。本研究では,azasetron注とgranisetron 注の国内開発治験時の結果を基にシミュレーションモデルを作成し,両薬剤における薬剤経済学的検討を行った。費用・効果分析の結果,社会の立場では,患者1 人当たりazasetron注10 mg で8,219円,granisetron注1mg 2 A で10,193円であった。この差額は,投与方法の違いによる「時間の損失」に起因するものであり,患者だけでなく医療従事者の「時間の損失」は薬価差以上に大きな損失であることが示唆された。本結果より,azasetron注を静注にて投与する方法が薬剤経済学的に優位であると考えられた。外来化学療法において,治療時間を短縮させ治療体系の効率化を推進させるために,各種化学療法治療レジメンにおいて5-HT3受容体拮抗剤の適切な投与方法を実施していくことが望まれる。
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