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JPY
Abstract
頭頸部癌に対するconcurrent chemoradiotherapy(CCRT)は高いエビデンスが証明され,進行頭頸部癌に対する標準的治療の一つとなっており,多剤併用療法では従来のCDDP と5-FU にdocetaxelを加える3 剤併用療法が高い奏効率を示し,生存率の向上と機能温存治療をめざした集学的治療のなかで見直しが検討されている。しかし,CCRT や多剤併用療法によってもいまだ十分な治療成績は得られておらず,再発転移癌に対する効果も不十分である。欧米では多くの分子標的薬剤の治験が進んでおり抗癌剤や放射線療法との併用が行われている。CDDP とcetuximab の併用は基礎実験において相乗効果が示されており,臨床では,様々な第II相試験でその有用性が検討され,さらに第III相試験が報告されている。CDDP と5-FU 併用にcetuximab を加える比較試験ではcetuximab 併用によって再発・転移癌症例の生存期間が7.4〜10.1 か月と有意に延長したと報告され注目されている。放射線療法では化学放射線療法にcetuximab を併用する試みも報告されている。CDDPと放射線同時併用にcetuximabを加えた第II相試験では3 年全体生存率,無増悪生存率,局所制御率はそれぞれ76,56,71%と良好な成績を報告し,さらに第III相試験が行われている。頭頸部癌に対する分子標的薬剤併用療法は,今後cetuximabを中心に臨床応用が進むと考えられる。進行頭頸部癌に対する化学放射線療法に分子標的薬剤を上乗せしたレジメンが検討されるとともに,再発・転移癌に対しては分子標的薬剤併用療法が標準的治療の一つとして検討される可能性が大きい。
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