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硫酸モルヒネ徐放錠の副作用である便秘が肝性脳症の誘引となった1例
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JPY
Abstract
便秘傾向を有する肝癌疼痛患者に硫酸モルヒネ徐放剤を投与し,便秘の増悪が誘引となったと考えられる肝性脳症例を経験したので報告した。患者は,HCV(+)の慢性肝硬変から多発性肝細胞癌を発症し便秘傾向にあったが,右季肋部痛を訴えたことから硫酸モルヒネ徐放剤を投与したところ,2 日後に病院の前で倒れているのが発見された。血中アンモニア濃度が118 μg/dL と高値のため,肝性脳症を疑い緊急入院となった。アミノレバン点滴と坐薬により便秘は改善し,血中アンモニア値も基準値範囲に落ち着いたところで退院した。患者は疼痛管理前から便秘傾向があり,そこにモルヒネ投与が重なって便秘を増悪させ血中アンモニア値が高値となり,肝性脳症を発症したと考えられた。オピオイドによる疼痛管理に当たっては,患者のQOLを考慮した投与開始時からの積極的な副作用対策の重要性を再認識させられた症例であった。
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/content/article/0385-0684/35060/1025