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Paclitaxel 注の急性過敏症反応に対する d-マレイン酸クロルフェニラミン注を用いたShort-Time Premedication の検討
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JPY
Abstract
paclitaxel(PTX)は卵巣癌,非小細胞肺癌,乳癌,胃癌,子宮体癌に用いられ,良好な治療成績が報告されている。しかし,PTX は投与直後に血圧低下および呼吸困難などの重篤なアレルギー症状が比較的高率に発現するため,アレルギー予防のためにリン酸デキサメタゾンナトリウム注,塩酸ジフェンヒドラミン錠,塩酸ラニチジン注射液(または注射用ファモチジン)の3 剤による前投薬(以下,プレメディケーション)の施行が添付文書上で定められている。この際,塩酸ジフェンヒドラミンのみが内服であるため管理が煩雑になっており,特に外来化学療法で行う場合,医師が塩酸ジフェンヒドラミン錠の処方を確実に行い,患者が化学療法の当日に必ず持参することが前提となる。また,それに伴い薬剤師,看護師などの医療スタッフによって確認が必要となり業務が複雑化しているのが現状である。このような背景から,当院では塩酸ジフェンヒドラミン錠をd-マレイン酸クロルフェニラミン注に変更し,プレメディケーションに要する時間を15 分に短縮した short-time premedication 法を実施している。今回,当院で実施している short-time premedication 法の安全性および有用性について検討する目的で,アレルギー発現率を調査した。対象患者に施行された化学療法レジメンは PTX+carboplatin 9 例,biweekly-PTX 6 例,weekly-PTX 5例であった。PTX注の総投与回数は67 回で,そのなかで初回投与は15 回であった。アレルギー反応/過敏症の発現率は10.0%(2 症例/20 症例)であった。d-マレイン酸クロルフェニラミン注を用いた short-time premedication 法は,アレルギー反応および過敏症予防については従来の方法と大差がなく,患者にとって簡便な投与方法であり治療時間が短縮され経済的であること,医師,薬剤師,看護師の業務軽減につながり安全管理という点からも有用な投与法になり得ると考えられた。
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