No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Doxil(Pegylated Liposomal Doxorubicin)
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
pegylated liposomal doxorubicin(Doxil: PLD)はAIDS 関連カポジ肉腫の治療薬として承認された,doxorubicin のpolyethyleneglycol 修飾リポゾーム製剤である。PLD の特徴は,従来のdoxorubicin 製剤と比較して,重篤な副作用である心毒性と骨髄抑制が軽減されたこと,腫瘍組織内濃度が選択的に高く維持されることによる抗腫瘍効果が高まったことである。カポジ肉腫の治療はすべての症例に対してPLD を使用するわけではなく,皮膚病変のみで分布が局所にとどまっている場合はhighly active antiretroviral therapy(HAART)のみで改善する例もある。PLDを使用する正確な基準は定まっていないが,急速進行例,浮腫や疼痛の強い例,肺病変合併例,広範囲な内臓病変合併例,HAART単独で進行が抑えられない例などでHAART と併用する。副作用は骨髄抑制や消化器症状が多いが,HAART 併用下では治療中断につながるような重篤なものは少ない。PLDの使用上の利点は,骨髄抑制が少ないこと,薬物相互作用が少ないこと,外来投与への移行が可能なことである。今後はその安全性,忍容性,治療効果の高さからHAARTとの積極的な併用の検討が可能であり,他の固形腫瘍への適応拡大も期待される。
Full text loading...
/content/article/0385-0684/35080/1439