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JPY
Abstract
肺癌の薬物療法はプラチナ製剤との併用療法が現在でも中心を占めている。未治療非小細胞肺癌に対しては,1990 年代に保険適要・市販された抗癌剤とプラチナ製剤との併用の第三世代レジメンが現在の標準的治療である。プラチナ製剤としてはcisplatin もしくはcarboplatin が使用され,carboplatin と比較してcisplatin 併用療法のほうが抗腫瘍効果が高いことが知られているが,その差はわずかであり,副作用などとのバランスを考えるとどちらを使用しても大きな差がないと考えている。最近では,2000 年以降に開発された,pemetrexed やS-1 などとプラチナ製剤との併用療法の臨床試験が行われている。再発症例に対してはdocetaxelが標準的治療として確立されていたが,最近の比較試験の結果により,pemetrexedや分子標的治療薬であるEGFR-チロシンキナーゼ阻害剤(gefitinib,erlotinib)についても延命効果があることが示されており,複数の抗癌剤のなかから治療方法を選択することが可能となった。EGFR-チロシンキナーゼ阻害剤は,EGFR 遺伝子変異を有する肺癌に非常に高い腫瘍縮小効果を示すことが示されている。また,EGFR 遺伝子変異の頻度は日本を含む東アジアでは高頻度であるのに対し欧米では非常に頻度が少ない。そのため,今後の非小細胞肺癌に対する薬物療法の開発方針は,欧米とアジアでは異なってくる可能性があり,アジアにおいてはEGFR チロシンキナーゼ阻害剤の使用方法が大きな意味をもつことになると予想される。
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