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胃癌に対するS-1投与中に発生した間質性肺炎の1 例
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JPY
Abstract
症例は80 歳の男性で,胸部放射線療法や間質性肺炎の既往はない。2007 年6 月上旬より胃癌に対してS-1 による化学療法(100 mg分2/day,4 週投与2 週休薬)を施行した。服薬開始22 日目より呼吸困難を自覚したため外来を受診した。低酸素血症と胸部単純X 線画像での両側びまん性にすりガラス陰影から間質性肺炎と診断し,緊急入院となった。症状発症までの22 日間でS-1 の総投与量は2,200 mg であった。病歴およびDLST 所見からS-1 による薬剤性間質性肺炎と診断した。入院後よりステロイドパルス療法(1 クール; day 1〜3 methylprednisolone 1 g/day,day 4〜7 methylprednisolone 0.5 g/day)を開始し,これにより症状および画像所見には改善がみられ,致死的状況に至らず退院可能となった。胃癌治療における複数のRCT の結果を受けて,S-1 が使用頻度はさらに上昇すると予想される。S-1 使用中に発生する間質性肺炎については頻度は高くないものの,死亡例が報告されており注意が必要である。投与期間中の呼吸苦の出現などには十分な注意を払い,発症例に対しては早期からのステロイド治療の導入が必要と考える。
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/content/article/0385-0684/35110/1935