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JPY
Abstract
1980 年代のヒトがん遺伝子の発見以来,がん化の原因分子を標的とした抗がん剤の研究開発が活発に進められてきた。過去10年間,その成果として,trastuzumab,imatinibといった画期的な分子標的治療薬が登場し,現在,抗がん剤市場において,これらの分子標的薬剤ファミリーは,従来のDNA作用薬,チューブリン作用薬,代謝拮抗剤などのクラシカルな化学療法剤ファミリーを凌ぐまでに成長した。また2003 年のヒトゲノムの完全解読を集大成とするゲノム科学の研究手法や研究成果は,抗がん剤の創薬システムを大きく変えつつある。今やがん医療は,がんの個性や個人の体質を治療に反映させる個の医療の時代に突入しており,バイオマーカーの活用が重要課題となっている。さらに医薬品開発の成功確率を高めるために,proof of concept(POC)という考えの下,標的に対する薬剤の作用を臨床試験の早期段階で検証することの重要性が強く指摘されている。本稿では劇的な展開をみせる抗がん剤創薬の現況を概説し,将来を展望する。
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/content/article/0385-0684/35130/2293