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消化器系腹部領域におけるOncologic Emergency
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JPY
Abstract
一般的に癌の進行はそれほど急速ではないが,その発生部位や進行の程度により緊急対応を必要とするoncologic emergencyといわれる病態が存在する。腹部領域のoncologic emergencyには,出血,閉塞,穿孔などがある。消化管出血の場合,治療の第一選択は内視鏡的止血術である。肝細胞癌破裂に伴う腹腔内出血は,出血源の検索と肝細胞癌の治療を兼ねた血管塞栓術が第一選択となる。切除不能進行癌による上部消化管閉塞に対しては,その予後と治療効果を十分に検討した上で治療法を選択する。癌による下部消化管閉塞には,まず腸管の減圧を図ることが重要である。胆道閉塞に伴い急性閉塞性化膿性胆管炎を発症した場合,治療と診断を併せて行える緊急内視鏡的逆行性胆道造影・ドレナージが有用である。下部消化管穿孔の際は,敗血症性ショックの病態に注意しながら,救命を優先した緊急手術が行われなければならない。近年の診断・治療の進歩に伴い,腹部領域におけるoncologic emergency はそれほど多くはなくなった。しかし,oncologic emergency は対応が遅れると死亡につながる重篤な病態であるため,確実な診断と全身管理を行い,適切な治療方針を決定することが重要である。
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/content/article/0385-0684/35130/2316