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JPY
Abstract
細胞がゲノム情報を正確に維持し,継承するためには,DNA の複製および染色体の分配を正確に行う必要がある。その過程で異常が生じた場合は修復を行い,また修復が不可能な場合は傷害を受けた細胞を排除する機構が細胞には存在し,この機構をチェックポイントと呼ぶ。チェックポイント機構の破綻は遺伝子変異や染色体不均等分配など「ゲノムの不安定化」を生じ,細胞の腫瘍化・悪性化を誘導する原因となる。癌の化学療法の中心薬剤であるDNA 損傷性抗癌剤は,癌細胞におけるチェックポイント異常を逆に利用し,癌細胞選択的に細胞死を誘導することがその作用機構であることが近年明らかになった。DNA損傷性抗癌剤により損傷を受けた癌細胞は,G1およびG2チェックポイント異常により,DNA損傷を抱えたまま分裂期に進行する。そこで分裂期崩壊と呼ばれる現象が生じ,細胞死が誘導されることが抗腫瘍効果の主たるメカニズムであると考えられる。
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/content/article/0385-0684/36010/1