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JPY
Abstract
高悪性度骨軟部肉腫では,遠隔転移の予防を目的として補助化学療法が行われることが多い。化学療法の効果は肉腫の組織型により異なるため,化学療法の適応は肉腫の組織型とstage により決定される。骨肉腫やEwing 肉腫や横紋筋肉腫に対して,手術療法のみで治療を行うと予後は不良である。しかし,これらの腫瘍は化学療法に感受性があるため,補助化学療法により生命予後が改善する。したがって,これらの肉腫には補助化学療法は必須である。骨肉腫に対しては,adriamycin,cisplatin,methotrexate,vincristine,ifosfamide などの薬剤が使用される。Ewing 肉腫や横紋筋肉腫には,vincristine,actinomycin-D,cyclophosphamide,etoposide,ifosfamideなどが用いられる。一方,悪性線維性組織球腫や多形細胞型脂肪肉腫や平滑筋肉腫などの非円形細胞肉腫における化学療法の有効性は不明である。これらの非円形細胞肉腫に対しては,化学療法は相対的適応であり,術前に行われることが多い。化学療法の効果は腫瘍体積の縮小を近接指標として評価される。術前化学療法が有効な場合は術後も化学療法が行われる。今日では非円形細胞肉腫に対して数種類の抗腫瘍薬が用いられ,多くの種類のレジメンとその治療成績が報告されている。それらのなかで,key drug はadriamycin とifosfamideである。最近ではtaxane 系薬剤とgemcitabine が用いられることもある。軟骨肉腫や脊索腫や胞巣状軟部肉腫などの化学療法抵抗性肉腫は,たとえ組織学的に高悪性度で腫瘍のサイズが大きくても,化学療法が適応となることはまれである。分化型軟骨肉腫,中心性低悪性度骨肉腫,傍骨性骨肉腫,分化型脂肪肉腫,隆起性皮膚線維肉腫などの低悪性度骨軟部肉腫は手術のみでよく治癒するため,補助化学療法は適応とならない。以上の他にも,浅在性の非円形細胞肉腫で大きさの小さいものは,たとえ組織学的gradeが高くても,切除のみで治癒するため,補助化学療法が適応となることはまれである。
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/content/article/0385-0684/36020/199