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HER2 過剰発現進行・再発乳癌に対するSalvage治療としてのIrinotecan HydrochlorideとTrastuzumab併用療法の検討
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JPY
Abstract
研究の背景: irinotecan hydrochloride(CPT-11)は1994 年に本邦で承認されたが,その後の調査報告がほとんどないため,現在CPT-11の進行・再発乳癌治療における位置付けは明確ではない。また,CPT-11とtrastuzumabの併用療法に関する調査報告もない。目的: human epidermal growth factor receptor 2(HER2)が過剰発現しており,標準的薬剤に耐性となった進行・再発乳癌に対するsalvage 治療としてのCPT-11 とtrastuzumab の併用療法の有用性を後ろ向きに検討する。対象と方法: 2002 年2 月〜2007 年3 月まで,当科で進行・再発乳癌に対してCPT-11とtrastuzumabの併用療法を受けた10 症例。奏効率,腫瘍マーカーの推移,time to treatment failure(TTF),time to progression(TTP),CPT-11開始後のoverall survival(OS),有害事象を調査し,本療法の有用性と認容性を考察した。結果:年齢の中央値は57(40〜67)歳,前化学療法レジメン数の中央値は5(2〜9)であった。奏効率は20%(2/10)であったが,何らかの腫瘍縮小効果を認めた症例は計7 例であった。CEAは78%(7/9)の症例で,CA15-3は63%(5/8)の症例で低下していた。TTF,TTP,OS の中央値はそれぞれ3,4,6か月であった。有害事象としては重度の好中球減少が3 例に認められ,うち1 例は敗血症で治療関連死した。下痢は7 例に認められたがいずれも軽度であった。重度の悪心が2 例に発現していた。5 例がCPT-11 の減量を要し,3 例がCPT-11を中断したが,主な理由は易疲労感,悪心,好中球減少であった。4例がすべて入院で治療を行い,6 例は通院治療可能であった。考察:多剤耐性となったHER2 過剰発現進行・再発乳癌に対する本療法は,抗腫瘍効果という観点からは良好な結果であった。しかし,自験例の検討では本療法は認容性が高いとはいい難い。有害事象を予測し,支持療法を充実させた上でリスクマネジメントをすれば本療法の認容性は上がり,臨床上有用となる可能性があると考えられた。
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