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JPY
Abstract
アンジオテンシン転換酵素阻害剤の服用者に癌発生率が低いと報告があったが,その分子メカニズムはいまだ不明な点が多い。アンジオテンシンII(Ang-II)は血圧をコントロールする血管収縮や電解質バランスの生理的機能だけでなく,心血管系細胞においてマイトジェン因子の機能も有することがわかってきた。最近,レニン-アンジオテンシン系(RAS)が種々の癌発生や進展にかかわっており,とりわけAng-IIが増殖因子としての役割があることが証明されている。われわれは,Ang-IIが前立腺癌細胞や間質細胞で増殖因子の作用があり,Ang-IIレセプターブロッカー(ARB)は増殖を抑制することを報告した。臨床的には,ARB投与によって,再燃前立腺癌症例のPSA 低下や前立腺全摘術後のPSA再発の遅延などが起こることを確認した。Ang-IIは,前立腺上皮細胞で酸化ストレスをかけ癌発生につながる可能性が示唆された。この総説では,前立腺癌におけるAng-IIを中心としたRASのかかわりとARBの抗腫瘍効果について解説した。
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/content/article/0385-0684/36080/1228