No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
大腸癌肝転移に関して外科的手術は長期予後の改善が期待できる唯一の治療法である。大腸癌肝転移の肝切除後の5年生存率は20〜50%といわれている。積極的な手術適応の拡大によって,不利な予後因子をもつ症例でも長期生存が報告される一方で,肝切除後の再発も多く,初発再発部位としては残肝再発が多いが,多くの患者に肝外再発も認められている。大腸癌の術後補助化学療法については有用性が確立している。肝転移肝切除術後において再発予防のための補助化学療法をするべきか否か,補助化学療法をするとすればどのような投与経路がよいのかの問題について十分なevidence は得られていなかった。大腸癌肝転移患者に対して,どのような患者に,どのタイミングで(術後,術前,術前後),どのようなレジメンで,どのくらい行うのがよいのかについては,標準的治療は確立していない。今後,ベストコンビネーション,至適投与スケジュールなどを模索する試験が続くと思われる。さらなる生存率の向上には補助化学療法を含めた集学的治療に期待が高まっている。本稿では,大腸癌転移性肝癌の肝切除と化学療法について概説する。適正な臨床研究の下,集学的治療により患者が最適の治療を受けることができ,より大きなメリットを受けていただけるよう願うものである。
Full text loading...
/content/article/0385-0684/36080/1247