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肝細胞癌術後の腹膜播種というまれな再発に対し局所切除が奏効した症例
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JPY
Abstract
肝細胞癌術後の腹膜播種再発を来した1 例を経験したので報告する。症例は58 歳,女性。健康診断の腹部超音波検査にて,肝左葉S3 に径4.5 cm 大の占拠性病変を指摘された。肝細胞癌の診断の下,2006 年5 月に肝左葉切除術を施行した。切除標本の病理診断は,中分化型肝細胞癌,eg,fc(−),sf(+),s0,vp1,vv0,va0,sm(−),n0,pT3N0M0 のfStageIIIであった。術後1 年11 か月目の採血にてPIVKA-IIが309 mAU/mL と上昇した。FDG-PET を施行したところ骨盤内に淡い集積を認めた。腹部造影CT 検査,超音波検査を行い骨盤内に腹水を伴う単発の腫瘤を認め再発が疑われた。治療方法につき患者と相談の上,局所療法として開腹手術を行うこととした。術中所見では,骨盤内に腹水を少量伴う被膜を有する腫瘤の他,小腸間膜に腹膜播種様の結節を3 か所認め,これらをすべて切除した。切除検体の病理組織診断は被膜を有する腫瘤,腹膜結節ともに肝細胞癌と一致し,肝細胞癌術後の腹膜播種との最終診断であった。肝細胞癌術後の腹膜播種は非常に珍しく,一般的に肝内再発が多く肝外再発は肺や骨,腔内臓器に認められることが多い。現在は術後経過観察としているが,今回の局所療法にて再々発の兆候なく術後経過良好である。
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/content/article/0385-0684/36120/2099