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進行消化器癌に対するS-1を含む化学療法の副作用対策—微粒子化分散Lentinan との併用—
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JPY
Abstract
目的: 近年,進行消化器癌に対する薬物治療において,S-1(tegafur・gimeracil・oteracil potassium)が単剤もしくは他の抗癌剤との併用(S-1+a)で処方されている。しかしながら副作用の発現率も高く,長期間投与を続けられなくなるケースも少なくない。本研究では,S-1 もしくはS-1+a の化学療法に微粒子化分散Lentinan(superfine dispersed lentinan:SDL)を併用投与し,S-1 またはS-1+a の副作用の発現が軽減できるか否かを検討する。対象と方法:切除不能または再発消化器癌患者72 例を対象とした。男性45 名,女性27 例,年齢は中央値64(31〜85)歳であった。癌腫は胃癌29 例,大腸癌25 例,膵癌10例,その他の消化器癌8 例であった。SDL(15 mg/袋/日,1 日1 回1 袋)を12週間連日経口投与した。生存期間はKaplan-Meier法にて,有害事象の評価はCTCAE ver 3.0 にて行った。結果: SDL との因果関係が否定できない有害事象は2例(2.7%)2件(便秘grade 2 および嘔気grade 1)であり重篤な症状ではなく,SDL 投与中止後消失した。S-1との因果関係が否定できない副作用は,72症例中9例(12.5%)11 件(grade 3以上は3例(4.2%)3件)と血液毒性,非血液毒性ともに発現が非常に低率であった。特に消化管毒性に関しては認められなかった。全生存期間は,胃癌で9.5 か月(95%信頼区間: 7.0〜22.4 か月),大腸癌では18.4 か月(95%信頼区間: 13.2〜28.5 か月)であった。結語: これらの結果よりSDL は,進行消化器癌患者に対して投与しても安全であり,またS-1 もしくはS-1+aの化学療法の副作用対策に有用と考えられる。SDL を併用することでS-1 の投与期間の延長につながり,結果として生命予後の延長に寄与できる可能性が示唆された。
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