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Bevacizumab併用化学療法における治療効果予測としてのCEA の意義
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JPY
Abstract
目的:治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌に対してbevacizumab 併用化学療法が適応になって以降,その有用性が報告されている。抗腫瘍効果の判定基準としては一般にRECIST ガイドラインが用いられているが,画像評価の判定には種々の問題点もあり,今回,治療効果予測としてのCEA の意義について検討した。対象と方法: 2007 年8 月以降,bevacizumab 併用化学療法を施行した患者25 例のうち,RECIST ガイドラインによる抗腫瘍効果の治療判定がなされた18例を対象とした。定期的に施行された血液検査によるCEA 値と抗腫瘍効果判定との関連,各症例のCEA の推移をretrospective に解析した。結果:年齢は49〜78(平均64.2)歳,男性/女性: 16/2(例)。根治的手術後の異時性再発症例は7 例で肝/肺転移が6 例,骨盤内再発が1 例であった。同時性肝/肺転移による姑息的手術施行が9 例,非手術症例が2 例であった。bevacizumabの治療ラインは,first-line 16 例,second-line 2 例であった。併用化学療法は,first-lineではmFOLFOX6療法12 例,FOLFIRI療法3 例,IFL 療法1 例であった。second-lineでは,2 例とも併用化学療法はFOLFIRI療法であり,前治療はmFOLFOX6療法であった。全体の奏効率は55.6%(CR 1 例,PR 9 例,SD 3 例,PD 5 例)であり,bevacizumabをfirst-lineとして使用した16 例では56.3%(CR 1 例,PR 8 例,SD 3 例,PD 4 例)であった。治療開始時にCEAが正常範囲内(5 ng/mL)であった3 例の奏効率は100%(CR 1 例,PR 2 例)であったのに対し,CEA 高値15 例の奏効率は46.7%(PR 7 例,SD 3 例,PD 5 例)であった。さらにCEAが100 ng/mL 以上の症例7 例のうち6 例がCEA制御期間5 か月以下で,平均3.0(1〜5)か月であったのに対し,CEAが100 ng/mL 以下の症例8 例のうち6 例がCEA制御期間5 か月以上,平均8.4(3〜15)か月であった。結論: bevacizumab併用化学療法において,治療開始時CEA正常例は,高値例に比して高い奏効率を示した。また治療開始時のCEA が100 ng/mL 以上の症例はCEA 制御期間が短く,bevacizumab 併用化学療法によってもその効果は低いことが示唆された。bevacizumab 併用化学療法においてCEA 値は,治療効果予測バイオマーカーとして臨床的に参考になる可能性がある。
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/content/article/0385-0684/37030/463