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Paclitaxel+Carboplatin(TC)療法に抵抗性を示したIc 期の成熟嚢胞性奇形腫悪性転化の2 症例
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JPY
Abstract
成熟嚢胞性奇形腫の悪性転化は悪性胚細胞性腫瘍のうちでも進行例,再発例については約1〜2%と非常にまれで,現在でも標準的治療法が確立されていない。われわれは再発時の治療で腫瘍に対する動注化学療法を行い腫瘍の縮小を認めたため,今後治療の一つの選択肢となり得る可能性が考えられたので報告する。症例1: 78 歳,女性。手術後にpaclitaxel+carboplatin(TC)療法を施行したが,治療直後より傍大動脈リンパ節腫大を認めた。高齢であること,本人,家族の希望を考慮し,経過観察としたが4 か月で腹腔内播種巣が出現した。化学療法を再開することとなり,CBDCA+PEP+etoposide(PEC)療法を開始したが1 コース目に見当識障害が出現し,化学療法の継続は断念した。その後はbest palliative careとなり,初発から9 か月,再発後2 か月で死亡した。症例2: 60歳,女性。乳癌III期の術後で放射線療法後,肝転移となり,乳癌再発に対する化学療法中のCT 検査で卵巣腫瘍の増大が認められたため,当科で手術となった。術後の病理検査で成熟嚢胞性奇形腫の悪性転化と診断されたため,TC 療法+trastuzumab を施行した。しかし肝転移病変の増悪があり,TC 療法は5 回で終了となり,乳癌に対する化学療法に変更となった。その5 か月後に腹膜播種と骨盤内腫瘤を伴う再発を認めた。イレウス症状を呈したため,消化器外科にて人工肛門の増設の後,腫瘍栄養血管に対して動注化学療法(CDDP 100 mg/body)を行った。その結果,腫瘍はおよそ30%の縮小を得た。残念ながら乳癌肝転移病変の増悪のため,乳癌初発から3 年4 か月,卵巣腫瘍初発から12 か月,卵巣腫瘍再発から3 か月で死亡した。
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