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胃がん術後補助化学療法におけるS-1の投与継続性と安全性に関する検討
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JPY
Abstract
S-1の服薬期間が8 コース以上の患者を継続群(n=30),副作用により中止または減量した患者を中止・減量群(n=29)とし,術後補助化学療法としてのS-1 療法の継続に影響を及ぼす因子について検討した。なお,継続群中10 例,中止・減量群中8 例は,S-1 を1 段階減量して開始した。副作用によりS-1の減量または中止に影響を及ぼす有意な因子として,1)血清アルブミン値(Alb)(オッズ比9.227; 95%信頼区間1.056〜80.603,p=0.0196),2)クレアチニンクリアランス(Ccr)(オッズ比5.850; 95%信頼区間1.222〜27.995,p=0.0221)が見いだされた。S-1 の減量または中止理由は,倦怠感,嘔気,下痢などの非血液毒性によるものが24/59 例(40.7%),白血球減少などの血液毒性によるものが5/59 例(8.5%)であった。本検討において,S-1の減量または中止症例は倦怠感などの非血液毒性による割合が高く,Alb が3.5 g/dL未満,Ccrが80 mL/min 未満の場合はそのリスクが高いことが示唆された。S-1は休薬・減量を行いながらでも1 年間服薬できたほうが予後は良好であるとされている。また,重篤な副作用の経験は,その後のアドヒアランスに悪影響を与える。これらのことよりS-1 療法開始時にAlb,Ccr がそれぞれ3.5 g/dL 未満,80 mL/min 未満の場合は非血液毒性の発現に注意し患者指導を行う必要がある。また,その軽減のためにS-1 投与開始時から,投与スケジュールの変更や減量を行うことも一つの方法であると考える。
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/content/article/0385-0684/37050/829