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緩和ケアチームによる診療所へのアウトリーチプログラムの有用性
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JPY
Abstract
地域での緩和ケアの普及が求められている。地域医療者を対象としたアウトリーチプログラムはその手段として考えられるが,わが国において有用性に関する研究はない。本研究の目的は,緩和ケアチームによる診療所へのアウトリーチプログラムの依頼内容,推奨内容,有用性を明らかにすることである。アウトリーチは,一つの在宅支援診療所を対象として月1 回ずつ12 回,緩和ケア専門医1 名,緩和ケア認定看護師1〜2 名が診療所で行われている多職種カンファレンスに参加し,患者の往診に同行した。対象患者は44 例であり,23 例に往診を行った。44例に合計141 件の問題〔身体・薬剤の問題63%(疼痛26%),精神・スピリチュアルな問題18%,家族の問題6.4%,療養場所の問題6.4%〕が同定され,合計113 件の推奨が行われた。参加者の全般的評価は,「とても役に立った」71%,「役に立った」29%であった。「症状マネジメントについて知ること」,「顔のみえる関係になること」に役立つとの回答が期間をとおして高く,後半では「精神的支援や家族ケア・コミュニケーションについて知ること」,「連携の課題を共有すること」に役立つとの回答が増加した。フォーカスグループでは,「選択肢が広がりあきらめなくなる」,「実際に体験しながら症状緩和とコミュニケーションを身につける」,「患者や家族が肯定的である」,「連携ができる」,「かかわっている患者の情報を共有してケアに生かせる」,「相談内容が症状から包括的なことに変わってくる」,「もっと広げたい」と評価された。緩和ケアチームによるアウトリーチは地域医療者から有用と評価されていた。今後,アウトリーチの患者への効果を評価する研究が必要である。
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